中国 個人所得税申告システムがアップデート
2018年8月1日より、中国での個人所得税申告システムがアップデートされています。
主な変更点は以下の通り。
1.主な変更点
・申告システムの名称は「金税三期個人所得税申告システム」から「自然人税収管理システム」へと変更されました。
・これまで納税人基礎情報と個人所得税申告表はシステム上同時に提出することとなっていましたが、新システムでは先に納税人基礎情報を提出し、その後申告表を提出する順序となりました。
・公安局の身分登記データと連携し、提出された納税人基礎情報の検証機能が追加されました。
・納税人基礎情報において、学歴、銀行口座の開設銀行及び銀行口座番号、戸籍所在地住所、居住地住所など、記入が必要な項目が増加しました。
2.所見
今回のシステムアップデートは来るべき所得税法の改正に向けて、公安局とのデータ連携や記入項目の増加など税収管理体制を強化する意図が見てとれ、今後より具体的な改正案の内容が決まり次第段階的にアップデートされるものと思われます。
今回の改正では公安局データとの連携はあくまで中国人身分証を元に申告する中国人を対象としたものであるため、パスポート番号で申告する外国人は対象外となりますが、今後外国人を対象とした出入国管理局のデータとの連携も進むことが予想されます。
また、外国人については納税人基礎情報において、中国内での住所の有無や本国の納税者番号などの記入も必要となり、今後の租税条約に基づく国家間での情報交換において利用されるものと思われます。
(租税条約に基づく情報交換制度についてはこちら)
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