2017年度 香港の経済環境まとめ
主要な経済指標の推移
2014 | 2015 | 2016 | 2017 | ||
人口(百万人) | 7.23 | 7.29 | 7.34 | 7.39 | ※1 |
GDP(十億USドル) | 289.7 | 307.5 | 319.4 | 248.4 | ※2 |
一人当たりGDP(USドル) | 40,100 | 42,200 | 43,500 | ||
GDP実質成長率(%) | 2.8 | 2.4 | 2.0 | 3.9 | ※3 |
インフレ率(%) | 4.4 | 3.0 | 2.4 | 1.4 | ※4 |
失業率(%) | 3.3 | 3.3 | 3.4 | 3.0 | ※5 |
小売売上成長率(%) | -0.2 | -3.7 | -8.1 | 0.9 | ※3 |
訪港渡航者成長率(%) | 12.0 | -2.5 | -4.5 | 2.2 | ※3 |
※1 2017年平均
※2 2017年1月-9月
※3 各年度の1月-9月数値での比較
※4 各年度の1月-10月数値での比較
※5 2017年8月-10月数値を季節変動要因により調整
香港経済は継続して好調に推移しています。
2017年度の実質GDP成長率は1月から9月までの前年比で3.9%の成長、2017年度全体では最終的に3.7%前後に落ち着くと見られています。
香港経済の4つの重要なセクターとその2015年度のGDP構成比はそれぞれ、貿易及び物流業(22.3%)、金融業(17.6%)、専門サービス及びその他サービス業(12.3%)、観光業(5%)となっています。
2016年度は小売売上高が8.1%も減少していましたが、2017年には回復の兆しが見られます。2016年度の減少の大きな要因は中国人観光客の減少です。香港渡航者数は2016年度4.5%の減少ですが、その大部分は中国人が占めており、中国人だけに限定すると6.7%の減少となっていました。
消費者物価のインフレ率は1月から10月までで1.4%の上昇と前年までと比較して軟調です。2017年度全体では1.7%前後が目安となります。
モノの貿易 | 2015 | 2016 | 2017(1月-10月) | |||
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金額(十億USドル) | 成長率 | 金額(十億USドル) | 成長率 | 金額(十億USドル) | 成長率 | |
総輸出 | 462.2 | -1.8 | 460.0 | -0.5 | 403.6 | 8.3 |
国内のモノの輸出 | 6.0 | -15.2 | 5.5 | -8.5 | 4.6 | 1.5 |
国外のモノの再輸出 | 456.2 | -1.6 | 454.5 | -0.4 | 399.0 | 8.4 |
総輸入 | 518.8 | -4.1 | 513.9 | -0.9 | 452.6 | 8.7 |
総貿易 | 981.0 | -3.0 | 973.9 | -0.7 | 853.2 | 8.5 |
サービスの貿易 | 2015 | 2016 | 2017(1月-9月) | |||
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金額(十億USドル) | 成長率 | 金額(十億USドル) | 成長率 | 金額(十億USドル) | 成長率 | |
総輸出 | 103.7 | -2.4 | 98.3 | -5.2 | 76.2 | 4.8 |
総輸入 | 73.6 | 0.1 | 74.0 | 0.6 | 56.3 | 3.5 |
総貿易 | 177.3 | -1.4 | 172.3 | -3.0 | 132.5 | 4.2 |
2017年の香港の貿易量は前年同期比で大きく増加しており、モノの輸出量においては世界6位となっています。
その内総輸出量の54%は相手先が中国です。
香港に拠点を構える製造業の大多数はその製造拠点を中国華南地区に有しているため、香港の貿易量の大部分も中国華南地区の加工貿易量に依存しています。
反対に中国から見ると香港はアメリカに次いで第2位の貿易相手国となっています。
(香港貿易発展局資料より作成)